2024/10/22 06:28

来月、November Treasure さんのブランドが11周年をむかえます。

この節目に、彼らとの共同開発について 書き留めておきたいと思います。



共同開発の歩みについて。


November Treasure は調香師である ENTI さんとパートナーの SAM さんによるブランドです。

2020年には台中に実店舗を構えました。


私たちが会ったのは、2019年の台中と、2023年の東京での2回のみ。

2020年、キャンドルの蓋をはじまりに共同開発をスタートさせます。


やり取りには、英語を使います。

お互いに母語ではない言語を使用してのやり取り。

文化の違いによる表現の齟齬や誤読、抜け落ちているであろう意味など、順調ばかりではない歩みでした。

その中で私たちは、言語以外のさまざまな手段でことばを補い合い、品物を完成させてきました。

(彼女の英語は堪能です)


今思えばこの余白がよかったのかもしれません。

言語を駆使しても伝わるはずのない、言葉の周りに漂う気配。

私たちはその気配の意味を読み取ろうとしながら(こぼれ落ちるものを許容しながら)、形に落とし込むことを続けてきました。


そうして生み出したMO’STOのシリーズに、彼女が「手語/signing」 と名付けた理由が、今になってとても腑に落ちます。

手は私にとっての「言葉」であり、それを読み解いてくれた彼女の返答がこの「手語」だったのだろうと思うのです。


私の中に強く自覚しはじめた 制作の表題である、人の「感情」や「言葉」。

それを伝えたわけでもなく、彼女の言葉である「香り」に表現してくれたこと、

6年間、私たちはお互いを敬い交換する時間を持てたことを幸福に、また誇りに思います。



これから。


2021年に形になりはじめた November Treasure & MO’STO シリーズ。

香りと焼き物。

かたちをとどめず消えてゆくものと、かたちに残りつづけるもの。

彼女の一瞬の感性を形に残す(残してしまう)行為に、プレッシャーを感じることもありますが、

この振り返りを今改めて心に刻み、次の制作に進もうと思います。


次は新たなシリーズを制作しようかと話し合っている最近です。

お互いに楽しみながら、新たな扉を開けていこうと思っています。






新作 ”𝐉𝐨𝐝𝐡𝐩𝐮𝐫. ”について。


最後になりましたが、 November Treasure さんの新たな香り ”𝐉𝐨𝐝𝐡𝐩𝐮𝐫. ”。

藍染めからインスピレーションを得たというシリーズです。

こちらのシリーズに合わせて、candle lid を制作しました。


先日台湾で行われた 第6回雑貨女子博 。

会場のブースでは、台湾と日本の作り手が表現した「藍」の品々が並びました。

(店頭の正面には BUAISOU 作の暖簾(非売)も!)


私が制作した蓋は、磁土と呉須による絵付けで「藍」を表現しています。

日本には江戸時代に中国から伝わったとされる呉須による染付け。

藍はさらに昔、奈良飛鳥時代に朝鮮半島より伝来したと言われています。

当時は命懸けの人力で伝えられた素材や技術が、その地でまた新たな文化として織り込まれていく。

当時の苦労や感動は今の私には想像にも及びませんが、変わらぬ人々の情動に思いを巡らせながら仕上げた品です。

数量限定ですが、新たな香りとともにお手にしてもらえたら嬉しいです。



金木犀の香りが立ち上がる季節です。

急に風が冷たく、陽の光にありがたみを感じる秋。

私はこの時期が一番好きなので、なるべく長くたのしみたいなと、毎年思っています。

皆様もどうぞよい秋の日を。



MO'STO

すとう




November Treasure さんについて。

2014年に台湾で最初にウッドコアを使用したフレグランスキャンドルの製造を始めました。
天然成分による安全な香り作り、持続可能な素材選びにこだわっています。

キャンドルの他、スペースディフューザー、香りを持ち運びできるボタンなど魅力的なアイテムが揃っています。


香りのサンプルもあり、日本へも発送できますので、ぜひ November Treasure さんの世界を堪能してみてください。
(ご注意:スペースディフューザーは規定により日本への発送は不可となります。)
HP リンク▼

instagram からも素敵なお店の様子がご覧いただけます。▼
https://www.instagram.com/nt.fragrance/