2022/10/29 20:15

今月より、カテゴリーに《一土一会》(いちどいちえ)を追加しました。


 一土一会(いちどいちえ)では、
  土つくりから成形、色つけに焼成と、ひとつひとつ異なるアプローチを図り、品物を完成させています。
  それぞれの工程を経て生まれる表情は、その時一度きりの出会いとなります。



このカテゴリーをつくるきっかけとして以下、原料のお話があります。

《一土一会》原料のお話。


焼き物の原料である粘土。

私は制作時には材料屋さんから陶芸用の粘土を購入しています。
多くの粘土は精製されており、焼き物としての成形がすぐに始められる状態で販売されています。
安定した色合いや質感が作れるのはこのおかげです。


依頼により、いくつかの土を混ぜ合わせたり、色を練り込んだり、ご要望に合わせた土を作ります。
(稀に特定の場所から粘土質の土を掘るなどする場合もあります。)


それらの制作時に、削りや予備制作などで余る土が必ず発生します。
依頼のために製造した土をすべて使い切ることはほとんどありません。


少しずつ残った土は色、質感、焼成温度など異なるため、種類ごとに分けて保管しています。
同じ依頼がない限り、使うことのない半端な土です。
少しずつ影響のない組み合わせで活用していますが、保管場所には限りがあるため、これらを活かした制作ができないかとずっと考えてきました。


( ↑ 種類ごと分けられた再生土。)

この《一土一会》では、その土から製造した粘土を使い、制作をおこないます。
廃材として出る半端な土を組み合わせて生まれた表情は、その時、その一つとでしか出会えないものです。
もしお目に触れて、その雰囲気や佇まいに心惹かれた際には、是非お手にしてもらえたら嬉しいです。

 私にとっての一度きりの土が、誰かにとっての一期一会となりますように。


その思いからつくったのが《一土一会》です。




今後は、土以外に釉薬の原料や窯のエネルギーなど、制作上発生する再活用できうるものを見直して、《一土一会》のバリエーションを増やしていきたいと思っています。
その品々がどのような流れで作られているのか、作品ごとにページにてご案内してまいります。

どうぞ、これからの MO'STO shop もよろしく願いいたします。


MO'STO


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▶︎《一土一会》の制作物は、その時々の原料により仕上がりや作品の価格が毎回異なります。

▶︎他ご依頼との兼ね合いもあるため、販売終了後に非公開とすることがあります。

▶︎《一土一会》のお品を送る際は、極力プラスチック製品を使わず、再利用資材による梱包にてお届けします。
 他のお品物と同梱の際は、そのお品物のみ通常包装といたします。
 (簡易包装をご希望の場合を除く)

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